山で遭難しないために
山菜取りは一人で行かない
登山とはちょっとずれますが、山菜取りで山に入って遭難する人が毎年います。無事に助けられたり、自力で下山できるといいのですが、その多くは悲しい結果になってしまいます。登山よりも軽装ですし、まさか自分がこんな所でと思っている人が多いのでしょう。山菜採りに行くのであれば、必ず登山口にある入山届けに記入し、一人では行かないようにしましょう。山菜採りに夢中になるあまり、一緒に行った人とはぐれ、気がついたときには方向も分からなくなってしまいます。どのくらい脇道からそれてしまったのかも分からなくなるでしょう。そうならないためにも、同行した人と声を掛け合い、姿も確認しながら採りましょう。もちろん、もしものときのために、連絡手段として携帯電話は必須ですし、電波が届かないことも考慮して、ホイッスルなどを携帯しましょう。もし自分の居場所が分からなくなってしまったら、慌てて道を探すのではなく、まず落ち着かなければいけません。携帯電話で迷ってしまったことを告げると共に、ホイッスルなどを吹いて、自分の居場所を知らせましょう。むやみに動き回ると、益々奥へと進んでしまい、見つけづらくなってしまいます。
天候不良になったら
天候不良になったら、無理して進まずに、引き返す勇気も必要です。ガスが発生すると、本来のルートから外れてしまう可能性があります。方向を見失っているのも気づかずに進み、気がついたときにはどうやってルートに戻るのかも分からなくなってしまいます。また、急に激しい雨が降ってきた場合、鉄砲水が発生したり、土砂が崩れたりしますので、頂上を目指さずに一つ前の山小屋に戻るか、登山開始から時間が経過していないのであれば、下山して登山を中止しましょう。
慌てて救助に向わない
家族や知人が山で遭難して帰ってこない。とても慌てるでしょうが、慌ててさがしにでかけようとしないことです。自分が二次被害に合う可能性があります。警察に連絡をすると、捜索隊が組まれ、登山口や山小屋に対策本部が置かれます。山岳救助隊というプロがいますので、自分はいくら心配でも、全て任せて待つしかないのです。遭難者の捜索には、山岳救助隊・山岳警備隊の他に、地元の消防団や青年団による捜索隊も参加し、ヘリコプターを使って空からの捜索も行います。海での遭難と違い、山での遭難はヘリコプターを飛ばしたり、ボランティアの人件費などの費用がかかります。
捜索にかかる費用
山で遭難すると、捜索に莫大な費用がかかると言われています。一体どのくらいかかるのでしょうか。まず、空から捜索するヘリコプターですが、自衛隊や警察の防災ヘリだと費用はかかりませんが、出動要請から実際に出動するまで、かなりの時間を要します。これは、その都道府県知事の出動要請がばければ出動できないシステムになっていて、手続きを踏んでいる間に時間がかかってしまうのです。これでは時間との勝負とも言える、冬山での捜索には向いていません。それで、民間のヘリコプターを出動させることになるのですが、チャーター代と燃料代、救助されて助け出され、現場近くまでの空輸料、パイロット、整備士などの調整料などもかかり、1日飛ばしただけで、軽く300万ほどは突破してしまいます。また、捜索隊員の出動手当てや、天候によっては危険手当、捜索隊の保険料、救助に使用する備品、交通費、通信費、食事代を入れると、とんでもない金額になってしまうのです。生きて帰るのが一番ですが、何よりも山を甘く見ないで、無理をせず、早めの下山を心がけていれば、こうした莫大な費用を使わなくても済むのです。